光回線の選び方ガイド|失敗しないためのポイントを解説

光回線
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Webサイトの閲覧や仕事でのオンラインミーティング、動画のストリーミング再生、ゲームのダウンロード、スマートホームデバイスの利用などなど…

日常生活の多くの場面でインターネットが使われています。

そして、インターネットを快適に使うためには、光回線選びがとても重要。

しかし、光回線には多くのプロバイダとプランが存在し、選択肢が豊富であるため、どのプランが最適かを見極めるのはとても難しいですよね。

このガイドでは、まず「光回線とはなんなのか」「光回線の種類」など、基礎を解説します。

光回線とは

光ファイバーを利用した通信回線のこと。実際に光を用いてデータ通信を行います。

光回線は、従来の電気信号を用いた回線(ADSLやダイアルアップ)に比べ、長距離かつ高速な通信が可能です。

電気信号を用いた回線は、距離が遠くなるほど信号が弱くなり、通信速度が低下していきます。
そのため、実用的な通信速度で利用するには、基地局からの距離を制限する必要がありました。

一方、光信号で通信する光回線は、どんなに距離が離れても通信速度はほぼ落ちません。

比較項目光回線ADSLダイヤルアップ
通信媒体光ファイバーケーブル電話線(銅線)電話線(銅線)
信号方式光信号電気信号電気信号
通信距離数十キロメートル以上通常5キロメートル以内通常5キロメートル以内
安定性ノイズを受けにくく
非常に安定している
ノイズを受けやすく
不安定
ノイズを受けやすく
不安定
通信速度
(下り)
1Gbps〜最高20Gbps最高50Mbps最高56kbps
制約事項なし通信距離が遠いと
速度低下の可能性あり
通信距離が遠いと
速度低下の可能性あり

光回線と従来の回線の比較

ちなみに、インターネット通信だけではなく、固定電話やテレビ放送といったものも光回線で通信できます。

光回線とスマホの回線の違い

光回線とスマホの回線の違いは、「電波信号を発信するための基地局を挟むかどうか」という点にあります。

実のところ、スマホの回線の元を辿っていくと、基地局の先は光回線を通って収容局に繋がっています。

光通信の光ファイバーや電話回線を各家庭や事業所から引き込んで、収容(まとめて管理)する設備のこと。スマホ回線の基地局もここに繋がっている。

つまり、通信の道は全く同じで、電波を発信する基地局を挟むかどうかでしかないのです。

例えるなら、私たちが家でよく使っているWiFiを遠くまで繋げられるようにして、みんなに使ってもらうようなイメージです。

しかし、私たちが実際にスマホの回線を利用するときの体感する速度は、光回線を利用するときに比べとても遅いですよね。

これは、基地局が遠くなることで電波(信号)が弱くなったり、ひとつの電波を同時に多くに人が使うため混雑したりすることで、通信速度が遅くなってしまうためです。

光回線の種類

光回線はどの事業者で運営されているかで、4種類に分けられることができます。

4種類の光回線

  • 1:NTT フレッツ光
    全国で利用できるがプロバイダーとの別途契約が必要。
  • 2:光コラボレーション
    全国で利用でき、プロバイダーとの別途契約も不要。
  • 3:ダークファイバー系
    一部地域でしか利用できないが回線が安定している。
  • 4:電力会社系
    利用可能地域が非常に限定されているが回線が早い。

1:NTT フレッツ光

NTT西日本・NTT東日本が提供している光回線「フレッツ光」は、全国使えるエリアが47都道府県と広い範囲をカバーしています。

その利用可能なエリアの広さから、日本全体の7割程度がフレッツ光という脅威のシェア率を誇ります。

しかし、フレッツ光はあくまで回線のみを提供しているため、プロバイダは別途で契約する必要があります。

また、これといったキャンペーンや特典がないので、無理にフレッツ光にするメリットはありません。

2:光コラボレーション

光コラボレーションとは、NTTの光回線(フレッツ光)を利用しながら、他の通信事業者が独自のサービスとして提供するものです。

回線そのものはNTTと同じものを利用しているため、通信速度や提供エリアもフレッツ光と同じとなっています。

そのため、光コラボレーション同士の乗り換えなどは、回線工事をしなくて済むというメリットがあります。

光コラボレーションを提供している事業者自体がプロバイダも賄っているため、回線と別にプロバイダを探す手間がありません。

また、フレッツ光に比べて、料金が安い、スマホ割などの特典があるといったメリットもあります。

3:ダークファイバー系

ダークファイバーとは、使用されていない、つまり「暗い」(光が流れていない)状態の光ファイバー回線のことを指します。

実際は、NTTが整備した光回線のうち、「使われていない回線」が利用されます。

NTTは全国に光回線を張り巡らせていますが、その全てがフレッツ光・光コラボレーションで利用されているわけではありません。

一部の通信事業者は、その「使われていない回線」を利用して、光回線サービスを提供しており、これが、「ダークファイバー」という種類の光回線です。

ダークファイバーは利用者数が少ないため、物理的に混雑しにくく、回線速度が安定している特徴があります。

一方で、提供エリアがNTTと比べると、狭いというデメリットがあります。

サービス名提供エリア月額料金
auひかり■マンションタイプ
沖縄を除く46都道府県(※)
■ホーム(戸建て)タイプ
北海道
東北地方
関東地方
甲信越地方(長野を除く)
北陸地方
中国地方
四国地方
九州地方
・1ギガ:¥4,455~¥8,030
・10ギガ:¥6,468~¥9,438
NURO光北海道
関東地方
東海地方
関西地方
中国地方
九州地方
・1ギガ:¥6,972~¥7,933
・10ギガ:¥5,700~¥8,300

ダークファイバーを利用している回線の提供エリア

4:電力会社系

電力会社系の光回線は、文字通り電力会社が提供している光回線のことを指します。

電力会社が持っている電柱や電線のインフラを利用して光ファイバーを敷設し、回線サービスを提供しています。

電力サービスと回線サービスを一緒に契約することで、料金割引などの特典を受けられることがあります。

ダークファイバー系と同じく、利用している人が少ないので、電力会社系の光回線は安定的かつ速い回線となっています。

しかし、電力会社は特定の地域に密着してサービスを提供しているため、利用できるエリアはとても限定的です。

サービス名提供エリア月額料金
eo光滋賀県
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
福井県
・1ギガ:¥5,448~¥9,062
・10ギガ:¥6,530~¥10,144
コミュファ光愛知県
岐阜県
三重県
静岡県
長野県
※5G・10Gは一部市区町村を除く
・1ギガ:¥3,380~¥5,775
・10ギガ:¥4,980~¥6,655
+機器利用料
メガ・エッグ 光ネット鳥取県
岡山県
島根県
広島県
山口県
・1ギガ:¥3,520~¥4,620
ピカラ光徳島県
香川県
愛媛県
高知県
※一部市区町村を除く
・1ギガ:¥3,520~¥5,720
BBIQ光福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
・1ギガ:¥3,300~¥6,380

代表的な電力会社系光回線

光回線を導入するには工事が必要な場合がある

光回線を導入するとなったとき自宅まで回線が引き込まれていない場合、開通工事が必要になります。

光コンセントが部屋内にあれば、部屋まで回線が引き込まれているので、簡単な作業で終わることが多いです。

一方で、部屋内に光コンセントがない場合は、開通工事が必要になります。どこまで回線が引き込まれているかは見た目では分からないため、工事の規模は様々です。

開通工事の内容

  1. 電柱から住居に光ファイバーを引き込む
  2. 建物内の共有スペースに設置されている専門機器と接続する
  3. 室内に光コンセントを設置する

開通工事が必要となり、それが賃貸の場合、建物自体に手を加える必要があるため、事前に大家・管理会社に工事の許可をもらう必要があります。

失敗しない光回線選びの手順

光回線選びは、手順を追ってひとつずつ候補となる回線を絞っていけば、失敗しません。

  • 1ご自宅のエリアで使える光回線を絞る 
  • 2快適な速度が出る光回線に絞る 
  • 3スマホ割がある光回線にする 

STEP1:ご自宅のエリアで使える光回線を絞る

そもそも、利用可能エリア内にご自宅が入っていなければ、その光回線を使うことができません。

なので、まずはご自宅があるエリア内で使える光回線に絞りましょう。

ご自宅で各光回線が使えるかどうかは、回線公式ホームページのエリア検索で調べることができます。

STEP2:快適な速度が出る光回線に絞る

次に、ご自身のインターネット用途で快適に利用できる速度が出る回線に絞りましょう。

どのくらいの速度が必要かは、下記の表とご自身の利用用途と照らし合わせて調べてください。

使い方(例)必要な速度
・スマホアプリの利用
・サブスク動画の視聴
・YouTube動画の視聴
・SNS、WEBサイトの閲覧
・LINE通話
平均100Mbps
以上
・スプラトゥーン、APEXなどのオンラインゲーム参加(ライトユーザー)
・テレワーク、オンライン会議
・2、3名での同時ネット利用
平均250Mbps
以上
・オンラインゲーム参加(ガチ勢)
・動画配信
・ネットを酷使するテレワーク(エンジニア系など)
・4名以上での同時ネット利用
平均400Mbps
以上

快適に使うために“必要な速度”の早見表

STEP3:スマホ割がある光回線にする

最後に、絞られた回線の中でスマホ割があるもの決めてください。

スマホ割とは

スマホと光回線のキャリアを同じものに揃えると、スマホの月額料金が割引される特典のこと。

スマホ割で割引される金額は、おおよそ¥1,100程度です。それを1年にすると¥13,200も割引されます。

回線の月額料金が割引されるわけではありませんが、通信料全体で見ると年間¥12,100も節約ができるわけです。

光回線の月額料金からスマホ割の割引額を差し引いてみると、実質的な負担額は他の回線よりずっと安くなることがよくあります。

ちなみに、キャッシュバックではなく、スマホ割を優先するのは、特典の適用ハードルの低さが理由です。

実際のところ、キャッシュバック特典は適用される条件が非常に厳しく、記載されている額の一部しかもらえないということが多いのです。

一方、スマホ割はキャリアを同じところにするだけなので、適用ハードルがとても低く、確実性があります。

貰えるかわからないキャッシュバックよりも、確実に割引されるスマホ割を選んだ方が良いという訳です。

まとめ

光回線を選ぶ際は、自分のライフスタイルに合ったプランを見極めることで、より快適なネット環境を整えられます。

特に、料金の安さだけで選ぶと後から不便を感じることもあるため、通信品質やサポート内容もしっかり確認しましょう。迷った場合は、家族構成や利用目的を明確にし、総合的なバランスを重視するのがおすすめです。

快適なインターネット環境は、日々の暮らしをより便利で楽しいものにしてくれます。今回ご紹介したポイントを参考に、あなたに最適な光回線を見つけてください。

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